辛い痛風に立ち向かう人のための改善方法まとめ
痛風予防のためにしておきたいことをポイントごとにまとめています。
痛風は日常生活のちょっとした心掛けにより予防できる病気です。
歩くことや靴を履くことさえ痛くてツライ…という体験をしたくない方は、ぜひ、日頃の生活習慣を見直して予防をしましょう。
それでは以下に、痛風発作の予防のポイントをまとめてみました!
痛風を予防するために一番大事なことは、プリン体と尿酸のコントロールです。
血中尿酸濃度を基準値(7.0mg/dl以下)に保つ、また、食事によるプリン体の摂取に注意する。これにより、痛風発症のリスクを抑えることができると言われています。
そしてそのためには、暴飲暴食を避けることも重要。過度の飲食によってプリン体を過剰摂取することにつながるからです。食品への注意はもちろんのこと、腹八分目の食事習慣を身に付けるようにしましょう。
仕事や人間関係など、なんらかのストレスを抱えている場合、痛風を発症するリスクが高い傾向にあります。
ストレスのまったくない生活を送ることは難しいですが、例えば休日には積極的にリフレッシュを心掛ける、ストレスの発散方法を自分なりに見つけるなど、極力ストレスを溜めこまないように心掛けましょう。
痛風の要因である「尿酸」は、尿と一緒に体外へ排出されます。そのため、しっかりと水分を補給することは、痛風を予防するためにとても重要なポイントなのです。
お茶や水をこまめに摂る習慣を付けましょう。コーヒーなどの利尿効果のある飲み物を飲むのもおすすめです。
激しい運動や筋トレなどは逆に痛風のリスクを高める可能性がありますが、軽めの有酸素運動は効果的です。
自分に合っていて適度に継続的に、そして無理なく続けられる有酸素運動を習慣付けましょう。
痛風に対する知識を持つことも、予防のひとつと言えます。書籍やテレビ番組、インターネットなど、調べれば手軽に情報が得られる時代です。
正しい知識を持ち、“じゃあどうすれば良いのか?”ということをきちんと知っておけば、何も知らない人よりも確実に、予防を意識した生活を送れますよね。
プリン体と尿酸値をコントロールするための食事習慣を身につけるために、ぜひ知っておいて欲しいのが、痛風予防のために「避けたい食べ物」と「摂取したい食べ物」です。
食べ物の中には、尿酸値を下げる作用のある食品もありますが、同時に尿酸値を上げる食べ物を食べてしまうと意味がありません。 痛風予防には避けたい食べ物、摂取したい食べ物を両方意識した食生活が肝心です。
清涼飲料水などに使われている「果糖」は、尿酸の合成を促進します。そのため果糖を豊富に含む果物やジュース、缶コーヒーやペットボトル飲料などは避けましょう。「ビールの代わりに…」とサワーをよく飲む方も注意が必要。甘いお酒にも果糖はたっぷり含まれています。 プリン体を多く含む食品も避けたほうがいいでしょう。
100gあたりのプリン体含有量が200mg以上の高プリン体食品としては、レバーや白子、カツオ、エビ、イワシなどが挙げられます。モツやレバーのような動物の内臓、肉類、乾物などは避けたほうが良いですね。
入院患者を除くと厳密な低プリン食を毎日摂ることはまず不可能に近いため、高プリン食を極力控えるという指導が望ましい。プリン体として1日の摂取量が400mgを超えないようにする。
出典:『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第2版』
http://www.tukaku.jp/wp-content/uploads/2013/06/tufu-GL2.pdf
最後に忘れてはならないのが、アルコール飲料です。どんなお酒でも、アルコールによって、尿酸の尿からの排出を阻害する作用があります。お酒は付き合い程度にとどめ、飲み過ぎには注意しましょう。
アルコール飲料は、プリン体の有無にかかわらず、それ自体の代謝に関連して血清尿酸値を上昇させるため、種類を問わず過剰摂取は厳に慎むべきである。特にビールはプリン体を多く含むばかりでなく、エタノール等量で比較すると他の酒類よりも高エネルギー飲料であるため、肥満を助長する可能性があり、注意すべきである。血清尿酸値への影響を最低限に保つ目安量としては、1日日本酒合、ビール500ml、またはウィスキー60ml程度であろう。
出典:『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第2版』
http://www.tukaku.jp/wp-content/uploads/2013/06/tufu-GL2.pdf
次に、痛風予防におすすめの食べ物を見ていきましょう。 豆類や牛乳などは、食物に含まれているプリン体が少なく、食品中のタンパク質量とカリウムイオン量の割合が小さいため、痛風予防の食生活にはうってつけのタンパク源です。また、野菜やアーモンド、落花生、海藻類などもプリン体含有量が少なくおすすめです。
痛風予防のために尿酸値を下げるには、尿酸がアルカリ性の尿に溶けやすい特性を利用して、アルカリ性の食品を摂取するのも有効です。
海藻類、干し椎茸、大豆などのアルカリ性食品を、積極的に摂るように心がけましょう。また、お酒もワインは種類の中でも珍しいアルカリ性の飲み物です。どうしてもお酒を飲まなければいけない日には、ビールではなくワインを選んでみてはいかがでしょうか。
例えば、表2の右下に分類される肉や魚を摂取する時には、左上の欄の野菜・堅果類(アーモンド、落花生)・海藻類を合理的に十分量を摂取する等、出来る限り尿のpHをアルカリ化することが重要である。 ※表2の右下:プリン体含有量が多く、P/K比が1.5以上の食品群(レバーやオキアミ、カツオ、エビ、マイワシ、マアジなど) ※表2の左上:プリン体含有量が少なく、P/K比が1.5未満の食品群(昆布、わかめ、ネギ、小松菜、生姜、ニガウリ、ズッキーニ、ミョウガ、しめじ、なめこなど)
出典:『高尿酸血症・痛風の食を通じた予防策の試案』痛風と核酸代謝, 2012
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gnam/36/2/36_95/_pdf/-char/ja
痛風予防には野菜を積極的に摂ることがおススメですが、一つ注意したいのが葉物野菜です。 葉物野菜の中には、プリンリッチ野菜と呼ばれる100gあたり50mg以上のプリン体を多く含む野菜もあります。
具体的にはカリフラワーやブロッコリー、ホウレンソウなどが当てはまります。 プリンリッチ野菜でも、痛風の発症に影響がないという研究報告もありますが、気になる方は避けた方がいいでしょう。
参考:『食品に含まれるプリン体についてー血清尿酸値に影響を与える食品と食品中のプリン体含有量』2007
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gnam1999/31/2/31_119/_pdf
ここまで見てきたように、痛風予防には食生活の改善が何よりも大切です。定期的に生活習慣を見直して再チェックをすることで、痛風予防だけでなく、健康づくりにもいい影響が期待できます。忘年会や歓送迎会シーズン、ストレスなどによって食べすぎ、飲みすぎてしまえば、そのままズルズルと生活習慣が乱れてしまうこともあり得ます。
ぜひ定期的に生活習慣を見直して、痛風予防対策を毎日の暮らしに取り入れてみましょう。
痛風は、強い痛みを感じることが多く、つい痛みを軽減させるために患部をマッサージしてしまう人もいます。肩こりや腰痛などはマッサージをして血流を良くすることで痛みが改善しますが、痛風の場合は逆に症状を悪化させてしまうのでなるべくしないようにしましょう。
痛風の痛みの原因は、関節部分で結晶化した尿酸を白血球が攻撃することで炎症が起きるためです。もし、この状態でマッサージをすると、血行が良くなって白血球が患部に集中してしまい、余計に痛みがひどくなってしまいます。
痛風の発作が起きた時は、放置しておけば数日で症状がおさまりますので、病院で受診する以外はなるべく触らないようにして放置しておくのがいいでしょう。どうしても痛みが我慢できない時には患部を冷やして、心臓より高い位置に置いて安静にするようにしてください。
痛風は尿酸が体内に溜まってしまうことが原因のひとつです。この尿酸を体外に排出しやすくして、体内の濃度を薄くすることが痛風の予防になります。
それには、腎臓の働きを良くして、尿と一緒に排出させることが重要です。食べ物や生活習慣に気を付けていても痛風になったという人もいますが、それは腎臓の働きが低下していたせいかもしれません。
腎臓の働きを良くするにはいくつか方法がありますが、古くから伝わる東洋医学のツボ押しで改善することもできます。
腎臓の働きをよくするには、「腎兪(じんゆ)」というツボが効果的です。腎兪は、背中側の背骨から親指の幅くらい外側、おへその高さの位置にあります。ツボの押し方は、両手をおへその高さで脇腹に置き、親指が背中側に回る向きにします。背骨の両外側に親指が届いていれば、そこが腎兪になりますので、やさしく指圧してみてください。
腎兪は腎臓機能以外にも、消化不良や腰痛にも効果があり、続けていればダイエットに成功しやすくなります。ツボは激しい痛みを感じるほどグイグイ押し過ぎないようにし、負担のない範囲で気長に行うようにしましょう。
適度な運動は痛風予防に役立ちますが、あまりに激しい無酸素運動や筋トレをやり過ぎると、痛風の引き金となってしまう可能性があります。
痛風は、尿酸の血中濃度が高くなって結晶化し、関節に溜まったことで炎症が起こります。日ごろから尿酸濃度の高い人が急に激しい運動をすると、「運動性高尿酸現象」が起こり、痛風を引き起こすことがあるのです。
その原因は、運動によって増加した乳酸が、腎臓の尿酸排泄機能を阻害することなど諸説ありますが、スポーツ選手や運動をする頻度が高い人に通風の発生率が高いことが報告されています。痛風対策に運動をする場合は、無理ない有酸素運動を取り入れるようにしましょう。
参考:「運動性高尿酸現象に関する研究(第1報) 」三上俊夫 著
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gnam1977/7/2/7_191/_pdf
痛風になりやすいかどうかは食べ物によっても左右されますが、果物は痛風になるリスクを上げる可能性もあり、下げる可能性もあります。
甘味の強い果物は果糖が多く含まれており、尿酸の合成を促して痛風リスクを上げてしまいます。特に、果汁で作られたジュースは大量に摂取しやすいので注意が必要です。しかし、果物によっては尿をアルカリ性に近づけて、尿酸が溶けやすくなり痛風予防につながるので、すべての果物がいけないというわけではありません。
たとえば、アメリカンチェリーは尿酸値を下げる果物として有名ですし、アルカリ性に近づけたい場合はグレープフルーツなどの柑橘系の果物が良いようです。肥満の解消や甘いものを控えるために果物を食べる人も多いですが、果物にも果糖が含まれていることを認識して、食べ過ぎには注意してください。
サポニンには血中のコレステロールを低下させ、血小板の凝縮をおさえる働きがあります。血流をスムーズにするので体内に尿酸がたまりにくく、痛風の対策として高い効果が見込めます。
アンセリンは疲労回復やアンチエイジングに効果が見込める成分で、プリン体の吸収を抑制することで尿酸の排出を効果的にサポートします。食生活や生活習慣が気になる方におすすめ。
ヒュウガトウキはお茶として飲まれることが多く、摂取しやすいのがメリット。血行促進や高血圧の改善・糖尿病の対策としても活用されています。抗酸化力もあり、アンチエイジングにも◎。